未知の恐怖に立ち向かう自衛隊と学者。安生正『生存者ゼロ』を脳内キャストで緊迫の映像化!


前回の『朽ちないサクラ』に続き、今回はブログの11冊目として、私の読書魂を文字通り「震撼」させた究極のパニック・エンターテインメントをご紹介します。本作は第11回『このミステリーがすごい!』大賞の頂点に輝いた安生正さんの衝撃のデビュー作であり、のちに『ゼロの迎撃』『ゼロの激震』へと続く大人気「ゼロシリーズ」の記念すべき原点です。 
まずはブログの基本ルールである、正確な書誌情報から記載します。
    • 著者:安生正
    • タイトル:生存者ゼロ
    • 出版社:宝島社(文庫版は宝島社文庫)
    • 出版日:2013年1月24日(※文庫版は2014年2月5日発売)

あらすじ:全員死亡、死因不明。北の大地を襲う未曾有のパニック 
物語の舞台は、北海道根室半島沖に浮かぶ北太平洋の石油掘削基地。ある日、その基地との通信が突如として途絶えます。ただごとではない気配を察した政府の命により、陸上自衛官の廻田(まわりだ)たちが現地へとヘリで急行しました。 
しかし、彼らが掘削基地で目にしたのは、職員全員が無残な死体と化している地獄絵図でした。争った形跡はなく、外傷もない。まさに「死因不明」のまま、文字通り生存者はゼロ。救助隊の陸上自衛隊と、急遽招集された感染症学者の富樫博士らは、被害の拡大を阻止すべく命がけの調査を開始します。やがて惨劇の連鎖はある法則に従って北海道本島へと上陸し、日本全土を揺るがす国家崩壊の危機へと発展していくのです。
圧倒的スケール!もし超大作映画として実写化するならこの豪華キャスト
本作は、圧倒的な情報量とリアリティで描かれる自衛隊の近代戦、そして医学・科学的なアプローチが絶妙に融合したハリウッド顔負けの大作です。もしこの極限のパニック・スリラーが日本最高峰の布陣で実写映画化されたら……という妄想キャストを組んでみました。
    • 廻田(演:鈴木亮平)
      未曾有の危機に最前線で立ち向かう、陸上自衛官三等陸佐。過酷な現場で部下を率いる強靭な肉体と精神力、そして想定外の恐怖に直面しても決して折れない熱いハートを持つ男です。圧倒的な肉体美と、骨太なアクションと繊細な人間味を両立できる鈴木亮平さんなら、まさにハマり役になるに違いありません。
    • 富樫博士(演:堺雅人)
      事件の真相を科学の力で解き明かそうとする、天才感染症学者。一見すると風変わりで偏屈な研究者ですが、人類の危機を前にして、その鋭い知性と冷徹なまでの観察眼を爆発させます。堺雅人さんが持つ、あの知的なマシンガントークと、真実に近づいたときの狂気じみた熱演でスクリーンを圧倒してほしいです。
    • 若き自衛官(演:赤楚衛二)
      廻田の部下として掘削基地に潜入し、未知の恐怖に怯えながらも任務を全うしようとする若手隊員。赤楚衛二さんの持つ純粋さとひたむきさが、観客に「もし自分がこの極限状態に置かれたら」というリアルな恐怖を身近に伝えてくれるはずです。

人類への警告。ページをめくる手が止まらない「未知の恐怖」
本作の最大の魅力は、読み進めるうちに「死因」の正体が少しずつ明かされていくサスペンスの緊迫感にあります。最初はウイルスや細菌によるバイオハザード(生物兵器)の可能性を疑うのですが、富樫博士たちが導き出した答えは、人間の想像を遥かに超えた「自然界の驚異」でした。 
あまりのスケールの大きさと、緻密なシミュレーションに基づくパニック描写に、読んでいるこちらまで「もしこれが現実に起きたら、どうやって逃げればいいんだ」と息を呑み、一気に徹夜で読み進めてしまいました。
自然の前で人間がいかに無力であるか、そしてそれに抗う人々の絆がいかに尊いかを教えてくれる、まさに「このミス大賞」の名に恥じない一級のエンタメ作品です。